※2023年4月19日現在の記事のため、最新情報ではない可能性がございます。

ChatGPTが流行っていますが、海外をみると一部の国では利用に規制をかけるべきという議論があがっており、実際に利用するとなると不安に感じられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ビジネスの観点でChatGPTを利用する際の注意点をまとめてみました。

機密情報や個人情報の入力はNG!

ChatGPTに入力した情報が今後の学習データとして使われたりする可能性があります。すると入力内容をもとにChatGPTが学習し、他の人にむけてそれに類似する内容を出力されることがあるということです。

実際に Amazon社では、ChatGPTがAmazonの社外秘であるはずのデータに非常に似たレスポンスを出したことで、弁護士が社員に向けて注意喚起をおこなっています。

Amazonに限らず全てのビジネスマンに関係、機密情報や個人情報をChatGPTに入力することはやめましょう!

最新情報にはキャッチアップできていないかも・・・

ChatGPTはウェブ上のテキストや書籍、記事、論文など、様々な情報源から収集された大規模なテキストデータセットを基に訓練されています。

無料版のChatGPTですと、2021年9月までの情報をベースとしているため、2022年や2023年のできごとについては情報量が少なくて正確な回答を得られないことがあります。

たとえば「2023年の法改正を一覧化して」という質問には下記のような回答となります。

このように時期を指定していれば、上述のように学習していませんと明確に回答してくれます。

一方で2023年4月時点で「アニメ ワンピースの四皇を教えて」と質問したら下記の回答でした。

ネットには最新の情報が掲載されており、現四皇は、シャンクス、ルフィ、黒ひげ、バギーとなってますが、ChatGPTだとひと昔前の四皇をさも知っているかのように断言してきます。

ワンピースを見ていない人にはピンとこないかもしれませんが・・・・・・要は最新情報を知りたい場合には不向きということです。

質問力によって回答の質が大きく変わる

ChatGPTは質問力が問われます。ざくっとした質問では求める回答を得られません。

さっそく例を見てみましょう。「インフルエンザとコロナウイルスの違いは何ですか?」と質問したとします。

質問者の意図はなんでしょうか? そもそもウィルスの性質の違いを知りたいのか、治療法を知りたいのか、症状を知りたいのか、予防法を知りたいのか。その意図によって求める回答は異なってきます。

試しにChatGPTに聞いてみたところ、下記の回答でした。

インフルエンザとコロナウイルスは両方とも感染症で、似た症状を引き起こしますが、原因ウイルスが異なります。インフルエンザはインフルエンザウイルスによって引き起こされ、季節性の流行があります。一方、コロナウイルスはSARS-CoV-2ウイルスによって引き起こされ、COVID-19として知られています。COVID-19の症状は、インフルエンザよりもより強く、嗅覚や味覚の喪失などの特定の症状があることが知られています。治療法も異なります。

こちらでは流行のしかたと症状が論点になってますが、予防法や治療法については記載がありません。

質問に対してWEB上のテキストから一般化された回答をひっぱってくるので、具体的な指示をしないと欲しい回答が返ってこないことはよくあります。

これはAIに限らず人同士のコミュニケーションスキルでも同じことがいえますが、ChatGPTでもまさにというところです。

この質問力は非常に重要で、同義の意味でプロンプトエンジニアリングという言葉をよく耳にしますが、プロンプトエンジニアリングとは、AI に対して適切な質問や指示を与えることで、より望ましい結果を引き出す技術です。実はプロンプトエンジニアという職種も出てきており、今後いっそう注目される領域になっていくと言われております。